2016-08-01
皆生大会初出場レポート
鳥取県協会推薦選手「吉田康憲選手」のレポートです。
「第36回全日本トライアスロン皆生大会に出場して」
石川道場
吉 田 康 憲
この度、第36回全日本トライアスロン皆生大会に鳥取県トライアスロン協会から推薦して頂き初挑戦してきました。まず県協会の皆様、この様な機会を与えて下さり誠にありがとうございました。この場をお借りしましてお礼申し上げます。
推薦選手として出場が決定したとの連絡を頂いたのは3月のこと。うれしい反面、当初は不安がありました。私自身の競技歴は浅く昨年の第7回ハワイトライアスロンin湯梨浜大会がトライアスロン初挑戦でした。これまでロングの大会に出場経験はなくスイム・バイク・ランのどれも長距離であることの不安、そして体力的な不安がありました。トライアスロンを始めた頃からいつかは聖地皆生大会に出場したい!と憧れはありましたが、完走出来るだけの十分な実力を付けてからとの思いでいました。そんな中での推薦のお話しでしたが、普段お世話になっている石川道場のメンバーから応援や励ましの言葉を頂き、やるしかない!と。そして自分への挑戦機会を頂いたと思って、「絶対完走!」を胸に練習に励みそして大会に臨みました。
大会当日、早起きをして車で選手駐車場へ。前夜に準備万端のはずでしたが直前になって緊張で頭が真っ白に・・・。荷物のチェックを何度も何度もする始末で時間に余裕を持って会場入りしたはずでしたが、皆生大会の洗礼でしょうかスタートまで慌ただしいものとなってしまいました。
いざ夢の舞台へ。さぁ挑戦の始まり!気持ちが昂ります。
スイムはフローティングスタートが採用されました。真ん中辺りで予定通りスタンバイ。スタート合図を待っていると予期せぬことが。潮の影響で流されているではありませんか。なかなか思い通りいかないことに困惑しつつ、スタートしました。スタートして直ぐにバトルに飲み込まれ、そして時より押し寄せる慣れない波にも注意を払いながら進みます。一度上陸し折り返し。あと半分だ!と自分を鼓舞します。後半は優雅に泳ぐクラゲを眺めながら一定リズムで泳げたように思います。スイムは目標タイムを上回り調子はいいように感じられました。
スイムアップしトランジションを無難に終えバイクに移ります。スイムの調子そのままに日野川沿いを軽快に走ります。そして大山道路の上り区間に入り一転背中に鈍痛を感じます。大会一週間前に痛めたもので完治せず心配の種ではありましたが、現実のものとなってしまいました。その後はDHポジションも苦しい状況で、その上気温も上昇し体力を奪われ脚も痙攣し始めます。これは最後まで持ちそうにないと思い、エイドステーションでは十分な補給を心掛け、水をかけ体を冷やし体のケアに努めました。時折心が折れそうなりましたが、立ち寄るエイドステーションや沿道の声援に背中を押されフィニッシュできました。
最後残すはフルマラソンです。走り出して直ぐ右足に違和感を覚えます。何だろうと確認するとアンクルバンドに小石をいっぱい挟んでいるではありませんか。道理で痛い訳です。練習では経験しない予期せぬことは起こるものです。小石を取り除き仕切り直し。最初は元気でしたが徐々に足の回転が鈍り、これまで酷使してきた身体を苦痛が支配します。重い足取りの中、訪れる訪れるエイドステーションで嬉しい出来事が。ボランティアの方が私を名前で応援してくれるではありませんか!足取りは重いですが気持ちは軽くなって再スタートできました。最後の10キロは本当に長く感じられ、それでも胸に誓った「絶対完走!」に向けて力を振り絞ります。東山陸上競技場に入りレッドカーペットを目前にした時、不思議と疲れを忘れ元気が出ます。石川道場のメンバー、そして家族と一緒にフィニッシュゲートをくぐり最高の瞬間を味わうことができました。最後まで諦めなくて良かったー!感動です!
「絶対完走!」を成し遂げ最高の瞬間を幸運にも体験することができました。忘れてはならないのは、その幸運な体験を私一人で成し得たものではないと云うことです。そこには石川道場のメンバーの支え、家族の理解があってのもの。そして何より最高の瞬間を体験できた舞台を作り上げて下さった大会関係者の皆様、スタッフの皆様、ボランティアの皆様、沿道で声援を送って下さった皆様のお陰と思っております。本当にありがとうございました。
大会が幕を下ろし数日。また皆生大会に挑戦したいと思う自分がいます。これからも感謝の気持ちを忘れずトライアスロンを続けていきたいと思います。
【成績】
時間 12時間36分56秒